株式会社エム・アイ・エス(MIS)は、ビジネスパートナーとしてLANSAで開発したソリューションをお客様に提供しています。
株式会社エム・アイ・エス

導入事例

新基幹システム再構築西華産業株式会社様

西華産業株式会社様は昭和22年(1947)設立された三菱系の機械総合商社様で、発電設備・重化学工業用設備・産業機械などを主に扱っております。今回、西華産業様では、経営力強化に繋がるIT活用などを視野に入れ、基幹システムの再構築に取り組まれました。エム・アイ・エスは、IBM Power System iをベースとし、開発生産性に優れたLANSAを用いて、要件定義段階からプロジェクトのご支援をさせていただきました。

  1. 導入背景「レガシーシステム課題解決のための新基幹システム再構築プロジェクトを発足」
  2. 基盤の選定「最終的にIBM Power System i及びLANSAにてフルスクラッチを選択」
  3. パートナーの選定「システム開発会社への期待値」
  4. エム・アイ・エスを選択してよかったこと「要件定義とデータ移行」
  5. プロジェクトを成功に導く4つのキーワード

導入背景「レガシーシステム課題解決のための新基幹システム再構築プロジェクトを発足」

再構築前の基幹システムは自社開発をしてきたオフコンシステムで、主に受注・売上・入金支払業務に利用されていました。このシステムは、受注伝票が採算管理の主伝票であり、その後の売上・入金・支払処理の結果を最終的に受注伝票に反映させる仕組が特徴です。

西華産業様ではこの基幹システムを少数で開発・運用してきましたが、従来と比べ海外取引と在庫取引が増加し、ユーザーの要望に対し肌理細かな対応が出来なくなり、将来的に今のシステムのままでよいのかということで新基幹システム検討プロジェクトが発足されました。

基盤の選定「最終的にIBM Power System i及びLANSAにてフルスクラッチを選択」

旧来のシステムがオフコンであったこともあり、オフコンシステムの継続かオープンシステムの採用か、パッケージを採用すべきか自社開発とすべきなのか等、様々な角度で検証を実施されておりました。

パッケージの採用については、これまでユーザーの細かな要求事項を取り入れてきた経緯から、カスタマイズが膨大になると予想されたため断念されました。

開発基盤については、「基幹システムのハードは安定性が第一、簡単な開発は自社開発を行いたい」とのことから、サーバーには『安定性』『管理コストの低さ』からIBM PowerSystem iを、開発ツールにはIBM PowerSystem i で多くの開発実績を持ち開発生産性に優れたLANSAを、採用いただきました。

パートナーの選定「システム開発会社への期待値」

システム開発が成功するかどうかは、開発を委託するパートナーの良し悪しにかかっているといっても過言ではありません。そこで、西華産業様では開発パートナーの選定にあたって、特に次の点に留意して選定されました。

  1. システムを組み上げていくための手順が確立されていること。
  2. システム構築経験が豊富で、 IBM PowerSystem i (AS400)知識、LANSA活用知識、業務知識が十分あり、正しいアドバイスができること。
  3. 拡張性・効率性を考慮し、データウェアハウスを見越したDB設計ができること。

エム・アイ・エスを選択してよかったこと「要件定義とデータ移行」

エム・アイ・エスが上流工程を進めるにあたり、特に注力したのが要件資料を、"SEにとって理解し易い資料"ではなく、"ユーザーにとって理解し易い内容"とすることです。この資料が、その後プロジェクトを遂行する上でのベースマップとなり、そのことが西華産業様の高い評価に繋がりました。

「システム開発会社の多くは、とかく現行システム仕様に頼りすぎ、本来あるべき姿を求めるよりも無難な仕様に落ち着かせる傾向があると思います。その点エム・アイ・エスは、現行システム仕様にこだわることなく、当社の会社規定をよく読み込みんでくれ、会社の業務とルールを十分に理解した上で設計に臨んでくれました。」
「新基幹システムではDB構造を根本から見直ししたため、データ移行は極めて困難と思われましたが、ほぼ完璧な状態で達成してくれました。開発手法や手順が確立されており、安心して開発を任せることができたという印象です。なにより、エム・アイ・エスはリーダーシップが強く、正しい行動と判断ができていました。」

と評価していただきました。

プロジェクトを成功に導く4つのキーワード

西華産業様プロジェクトでは、次の4つのキーワードに注力し、プロジェクトを運営しました。その4つのキーワードとは、上流工程の重視、プロジェクト独自の要員教育プラン設計、確立された開発手法の適用、ランサ・ジャパンとの協力体制です。

1.上流工程の重要性

今回のプロジェクトでは、お客様が20年来使用してきた基幹システムを、全面刷新されるという経緯から、旧システム仕様にとらわれることなく、お客様にとって、基幹システムがどうあるべきかを根本から考えるようにしました。そこで、まずはお客様から業務規定関係の資料をお借りして読み込み、お客様の業務軸から見て、どの様な情報システムを考えたら良いかという観点で5つのプロセスを実施しました。

2.エム・アイ・エス独自のLANSA設計・開発の標準化仕様の適用

エム・アイ・エスでは、これまでのLANSA開発を通じて、最適と考えられる標準化仕様を醸成してきました。このLANSA標準化仕様を適用する事で、俗人性を排除し、開発効率を向上させ、バグを極小化することができます。また、今後のシステム変更容易性、再利用性、保守性を高めることが期待できます。

3.エム・アイ・エス独自ツールによるリポジトリの可視化

LANSAで使用するフィールドやテーブル及びロジック情報は、全てリポジトリで管理されておりまので、リポジトリが可視化できれば、LANSAで開発したシステムの構造が一目瞭然となります。

エム・アイ・エスで独自開発しました、LANSA リポジトリから設計書を自動生成するツールを用いる事で、LANSAのリポジトリ情報から、ファイルレイアウトやファンクション情報やフィールド情報をEXCEL上に自動展開できます。さらに、ロジックをVISIO上にNSチャート図として自動展開できますので、リポジトリ情報の可視化が可能になります。これより、常に最新の設計書が正確に生成されますので、ロジック解析が容易になり、保守性を著しく向上させることができます。

4.エム・アイ・エス独自の実践向けLANSA研修プログラム

エム・アイ・エスにて設計したLANSA要員育成用の研修カリキュラムに、プロジェクト個々で規定している設計・開発ルールの教育も加えた研修プログラムを準備しました。これにより、プロジェクトで即戦力となる技術者を、短期間で育成することができます。

5.ランサ・ジャパン社との強固な協力体制

LANSAシステムを開発するにあたって、提供元であるランサ・ジャパン社より強い協力をいただいています。

ランサ・ジャパン社より入手したテクニカル情報などは全て、エム・アイ・エスの技術資産として技術情報サイトに掲載しています。この情報がすべてのLANSA技術者で共有できていることで、スピーディな問題解決につながっています。

最も重要な成功要因  経営に対してプロジェクトを見える化する

そしてなによりプロジェクト推進に必要な要素として、多額の投資を決断いただいた経営の皆様に対し常にプロジェクトの状況や課題をオープンにすることです。プロジェクトの進行中は、なにかと想定外の事象や課題が発生するものです。このような課題を放置したり現場だけで対応し手閉まった場合など、逆に問題を大きくしてしまうことも多いのではないでしょうか。エム・アイ・エスでは、密に経営に対してプロジェクトの進行状況を報告しており、その時点その時点で適宜判断を仰いできました。そのことが、経営の皆様より大変信頼をいただけることとなり、結果成功につながったのではないかと認識しています。

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